○糸満市農業集落排水処理施設条例

令和3年3月22日

条例第13号

糸満市農業集落排水処理施設の設置及び管理に関する条例(平成25年糸満市条例第10号)の全部を改正する。

(趣旨)

第1条 この条例は、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第244条の2第1項の規定に基づき、農業集落の生活環境の向上を図るため農業集落排水処理施設(以下「施設」という。)の管理に関し必要な事項を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この条例における用語の意義は、次に掲げるとおりとする。

(1) 使用者 施設設置区域内に居住し施設を使用する世帯主又は事業等を営む者で当該施設を使用する者をいう。

(2) 汚水 生活又は事業に起因するし尿や雑排水をいう。

(3) 排水設備 汚水を排水処理施設に流入させるために必要な排水管、集水桝等で各使用者が設置し、管理するものをいう。

(4) 排水処理施設 汚水を流入させるために設けられた排水管、マンホール、汚水桝及びこれに接続して汚水を処理再生するために設けられた施設等で、市が管理するものをいう。

(5) 除害施設 下水道法(昭和33年法律第79号)第12条第1項に規定する除害施設をいう。

第3条 削除

(供用開始の告示)

第4条 農業集落排水事業の管理者の権限を行う市長(以下「管理者」という。)は、排水施設の使用を開始しようとするときは、あらかじめ供用を開始すべき年月日排水区域の範囲及び供用開始に必要な事項を告示しなければならない。告示した事項を変更しようとするときも、同様とする。

(排水設備の設置及び接続等)

第5条 排水区域内の家屋の所有者、利用者又は占用者は、施設の供用が開始された日から遅滞なく排水設備を設置しなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、管理者が特別の事情があると認めた場合はこの限りではない。

3 排水設備の新設、移転、改造若しくは撤去(以下「新設等」という。)しようとする者は、あらかじめ管理者に届け出て、確認を受けなければならない。

4 排水管の内径は、管理者が特別の理由があると認めた場合を除き、別表第2によるものとする。

(費用の負担)

第6条 前条の規定による工事費に要する費用は、当該排水設備の新設等をする者が負担する。

(排水設備の工事の実施)

第7条 排水設備の新設等の工事は、規程で定めるところにより管理者が指定した糸満市下水道排水設備指定工事店(以下「指定工事店」という。)でなければ行ってはならない。

(排水設備の工事の検査)

第8条 排水設備の新設等を行った者は、その工事を完了したときは、工事の完了した日から5日以内にその旨を管理者に届け出て、その排水設備の工事がこの条例の規定に適合するものであることについて、管理者の検査を受けなければならない。

2 前項の検査をした場合において、その排水設備の工事がこの条例の規定に適合していると認めたときは、当該排水設備の新設等を行った者に対し、検査済証を交付するものとする。

3 前項の検査済証は、規程で定める。

(排水設備の管理義務)

第9条 使用者は、排水設備がその機能を発揮するような充分なる注意をもって管理し、破損その他異常があると認めたときは、直ちに管理者に通報するとともに修繕その他必要な処置を講じなければならない。

2 前項のほか、管理者がその必要を認めたときは、修繕その他の処置をとることができる。

3 前項の修繕その他に要した費用は、使用者の負担とする。

(改善命令等)

第10条 管理者は、施設の機能を妨げ、若しくは妨げるおそれがあり、又はその施設を損傷し、若しくは損傷するおそれがあると認めたときは、当該使用者に対し期限を定めて排水設備の構造、使用の方法若しくは汚水の水質を改善することを命ずることができる。

2 管理者は、無断で排水設備を接続した者について、期限を定め、排水設備の改修又は使用停止を命ずることができる。

(使用の開始等の届出)

第11条 使用者が施設の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開したときは、当該使用者は、規程で定めるところにより遅滞なくその旨を管理者に届け出なければならない。

2 前項の休止又は廃止の届出をしないときは、これを使用しているものとみなす。

3 使用者が変わったとき、新たに使用者となった者は、規程で定めるところにより、遅滞なくその旨を管理者に届け出なければならない。

4 前項の届出をしないで使用したものは、前使用者に引き続き使用したこととみなす。

(し尿等の排除の制限)

第12条 施設には、農薬、家畜の排せつ物等を排除してはならない。

(除害施設の設置及び届出)

第13条 使用者は、油脂類等を継続して排除し施設の機能を妨げる又は損傷するおそれのある箇所については、事前に除害施設を設けなければならない。

2 除害施設の設置(増設又は改造を含む。)を行おうとする者は、規程の定めるところにより、あらかじめその旨を管理者に届け出るものとし、届け出た事項を変更する場合も同様とする。

3 前項の規定は、除害施設の使用を開始し、休止し、又は再使用のときにも同様とする。

4 除害施設の設置者は、氏名、名称、住所又は所在地を変更した場合は、遅滞なくその旨を管理者に届け出なければならない。

(使用料の徴収)

第14条 管理者は、施設の使用について、使用者から使用料を徴収する。

2 前項の使用料は、月ごとに算定した料金を、納入通知書、口座振替、窓口払等により、毎月徴収する。

3 使用料の納期限は、使用月の翌月の管理者が別途定める日とする。

(使用料の算定)

第15条 使用料の額は、毎使用月(その始期及び終期は規程で定める。)において使用者が排除した汚水の量に応じ、次の表に定めるところにより算定した額とする。

区分

種別

使用水量

使用料

一般家庭排水

基本料金

0~8m3

594円

超過料金(1m3につき)

9m3~20m3

71円

21m3~30m3

84円

31m3以上

91円

業務用排水

基本料金

0~10m3

996円

超過料金(1m3につき)

11m3~50m3

104円

51m3~100m3

117円

101m3~200m3

130円

201m3~500m3

151円

501m3以上

171円

2 使用者が排除した汚水の量の算定は、次の定めるところによる。

(1) 水道水を使用した場合は、水道の使用水量とする。

(2) 水道水以外の水を使用した場合は、その使用水量とし、使用水量は、使用者の使用の態様を勘案して管理者が認定する。

(3) 製氷業その他の営業で現に使用する水の量が排出汚水量と著しく異なるときは、その使用者は、規程で定めるところにより毎使用月の排出汚水量を記載した申告書をその使用月の末日から起算して7日以内に管理者に提出しなければならない。この場合において、前2号の規定にかかわらず、管理者は、その申告書の内容を審査して、その使用者の排除した汚水の量を認定するものとする。

3 管理者は、前項第2号又は第3号の認定をするため必要があると認めたときは、適当な場所に計測のための装置を取り付けることができる。

(月の途中における使用料算定の特例)

第16条 使用中の中途において、施設の使用を開始し、休止し、又は廃止した場合の使用料は、次のとおりとする。

(1) 排出汚水量が基本排出量の2分の1に満たないときは、基本料金の2分の1の額

(2) 排出汚水量が基本排出量の2分の1以上のときは、1月分とみなして算定した額

(一時使用)

第17条 工事その他の理由により一時的に施設を使用しようとする者は、規程の定めるところにより遅滞なくその旨を管理者に届け出なければならない。

2 前項の規定により施設を使用する場合において、管理者が必要と認めるときは、概算の使用料を前納させることができる。

3 前項の使用料は、使用者から施設の使用を廃止した旨の届出があったとき、その他管理者が必要と認めたときは、これを精算し、過不足があった場合は、還付又は追徴する。

(使用料の減免)

第18条 管理者は、公益上その他の特別の事情があると認めるときは、使用料の全部又は一部を減免することができる。

(資料の提出)

第19条 管理者は、使用料を算出するために必要な限度において、使用者から資料の提出を求めることができる。

(使用停止)

第20条 管理者は、次の各号のいずれかに該当する場合で、施設の管理上必要があると認めたときは、排水設備の使用を停止することができる。

(1) 使用者が60日以上所在が不明で使用する者がいないと認めるとき。

(2) 排水設備が使用中止の状態にあって将来使用の見込みがないと認めるとき。

(管理の委託)

第21条 管理者は、施設の目的を効果的に運営するために、その管理を委託することができる。

(罰則)

第22条 次に掲げるものは、5万円以下の過料に処する。

(1) 第5条第3項の規定による確認を受けないで排水設備の工事を行った者

(2) 第7条の規定に違反して排水設備の新設等の工事を行った者

(3) 第8条第1項の規定による届出を怠った者

(4) 第10条の規定による改善命令に従わなかった者

(5) 第11条1項及び3項の規定による届出を怠った者

(6) 第3条第2項の規定による届出を怠った者

(7) 正当な理由がなく第15条第3項の規定による装置の取付けを拒否し、又は怠った者

(8) 第19条の規定による資料の提出を求められてこれを拒否し、又は、怠った者

(9) 第5条第3項第8条1項、第11条第1項及び第3項第13条第2項の規定による届出、又は第19条の規定による資料に不実の記載のあるものを提出した者

第23条 偽りその他不正な手段により使用料の徴収を免れた者は、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処することができる。

(その他)

第24条 この条例に定めるもののほか、農業集落排水処理施設に必要な事項については、糸満市下水道条例(昭和58年糸満市条例第10号)の例による。

(委任)

第25条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規程で定める。

この条例は、公布の日から施行する。

(令和4年12月23日条例第38号)

この条例は、令和5年4月1日から施行する。

別表第1 削除

別表第2(第5条関係)

排水設備の設置及び接続等

排水人口

排水管の内径

150人未満

100ミリメートル以上

150人以上

150ミリメートル以上

備考 1戸の建築物から排除される汚水の一部を排除すべき排水管で延長が3メートル以下のものの内径、75ミリメートル以上とする。

糸満市農業集落排水処理施設条例

令和3年3月22日 条例第13号

(令和5年4月1日施行)