○「安宅の関」こまつ勧進帳の里条例
令和2年3月25日
条例第4号
安宅の関は,歌舞伎「勧進帳」の舞台として知られ,私たち小松市民の中に弁慶・義経・富樫が体現した「智・仁・勇」の精神が今日まで受け継がれています。
また,太古の昔から交通の要地であった安宅湊は,かつて北前船の寄港地として繁栄し,北前船で運ばれた地元産品が小松の経済を支えるとともに,北前船が運んだ食や文化が小松のまちを育んできました。
日本海を望む壮大な自然に抱かれたこの地の歴史ものがたりは,地元の人々をはじめとする多くの人々によって大切に守られてきました。
私たちは,勧進帳のふるさとこまつが誇るこの貴重な財産を,市民のレガシーとして守り,継承していくとともに,「安宅の関」こまつ勧進帳の里の魅力を世界に発信するためにこの条例を制定します。
(趣旨)
第1条 この条例は,勧進帳のふるさとこまつを継承するとともに,世界に誇る歴史文化のまちとして発信するために,基本理念,市民及び市が担う役割,拠点施設の整備その他の必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この条例において「「安宅の関」こまつ勧進帳の里」とは,次のものをいう。
(1) 安宅の関跡その他の遺構及び文化財
(2) 前号の遺構の周辺の松林,海浜その他の自然
(3) その他前2号に掲げるものに密接に関連するもの
(基本理念)
第3条 基本理念は,次のとおりとする。
(1) この条例に基づく諸活動は,これまで行われてきた活動を礎として,市民及び市の努力の下に実現されることを共通の理解として行われるものであること。
(2) この条例に基づく諸活動は,国際都市こまつとしてその価値を世界に発信することを目標として行われるものであること。
(3) この条例に基づく諸活動は,自発的意思の下に行われるものであって,前条各号の権利を有する者の権利を制限するものではないこと。
(市民の役割)
第4条 市民は,基本理念にのっとり,まちづくりを自らが担い手であるとの認識のもと,「安宅の関」こまつ勧進帳の里の歴史的価値について理解を深め,関係団体と相互協力し,及びその実現に努めるものとする。
(市の役割)
第5条 市は,基本理念にのっとり,「安宅の関」こまつ勧進帳の里の魅力づくりの推進を図るために必要な施策を策定するものとする。
2 市は,関係機関と連携し,来訪者のもてなしや施設等の適正な管理を行い,魅力ある観光拠点づくりに努めるものとする。
(施設の設置)
第6条 市は,地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第244条の2の規定に基づき,小松市安宅町タ140番地4にこまつ勧進帳の里(以下「施設」という。)を設置する。
2 施設に,勧進帳ものがたり館,曳船展示室,安宅テラス,屋外デッキを置く。
(事業)
第7条 施設は,次の事業を行うものとする。
(1) 「安宅の関」こまつ勧進帳の里に関する歴史文化の発信
(2) 国内外にわたる多様な交流の促進
(3) その他第1条の目的の達成に必要な事業
2 前項の規定にかかわらず,市長が特に必要があると認めるときは,臨時に開館時間及び休館日を変更することができる。この場合において,市長は,その旨を掲示その他の方法により周知するものとする。
(観覧料)
第9条 勧進帳ものがたり館を利用しようとする者は,あらかじめ別表第2に定める観覧料を納付しなければならない。ただし,市長が相当の理由があると認めるときは,観覧料の全部又は一部を後納させることができる。
2 前項に規定する観覧料は,還付しない。ただし,市長が相当の理由があると認めるときは,観覧料の全部又は一部を還付することができる。
(専用利用の承認)
第10条 別表第3に掲げる施設を専用利用(以下「専用利用」という。)しようとする者は,あらかじめ市長の承認を受けなければならない。
2 市長は,前項の承認の際,必要な条件を付けることができる。
3 専用利用の期間は,引き続き30日を超えることはできない。ただし,市長が特別の理由があると認めるときは,この限りでない。
4 市長は,特別の理由があると認めるときは,専用利用を承認しない。
5 市長は,第1項の規定により専用利用の承認を受けた者(以下「専用利用者」という。)に特別の理由があると認めるときは,専用利用の承認を取り消し,専用利用を停止し,又は専用利用の承認の条件を変更することができる。
(専用使用料等)
第11条 専用利用者は,別表第3に定める専用使用料及び別に定める附属設備使用料(以下「専用使用料等」という。)を,専用利用の承認の際,前納しなければならない。ただし,市長が相当の理由があると認めるときは,専用使用料等の全部又は一部を後納させることができる。
(専用利用権の譲渡等の禁止)
第12条 専用利用者は,専用利用の承認によって生じる権利を譲渡し,又は転貸してはならない。
(観覧料及び専用使用料等の減免)
第13条 市長は,特に必要があると認めるときは,観覧料及び専用使用料等を減免することができる。
(損害の賠償)
第14条 施設,設備及び器具等(以下「施設等」という。)を損傷し,又は滅失させた者は,市長の定める額を賠償しなければならない。ただし,市長がやむを得ない理由があると認めるときは,その全部又は一部を免除することができる。
(指定管理者による管理)
第15条 市長は,法第244条の2第3項の規定に基づき,指定管理者(同項に規定する指定管理者をいう。以下同じ。)に施設の管理を行わせることができる。
(指定管理者が行う業務)
第16条 指定管理者が行う業務の範囲は,次のとおりとする。
(1) 施設等の維持管理に関すること。
(2) 施設等の利用に係る承認等に関すること。
(3) 第7条の事業の実施に関すること。
(4) その他施設等の管理上市長が必要があると認める業務
(利用料金の収受等)
第17条 市長は第15条の規定により指定管理者に施設の管理を行わせる場合は,法第244条の2第8項の規定により,利用料金を指定管理者の収入として収受させるものとする。
(委任)
第18条 この条例の施行に関し必要な事項は,別に定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は,令和2年4月1日から施行する。
(小松市観光施設条例の廃止)
2 小松市観光施設条例(昭和39年小松市条例第67号)は廃止する。
(小松市文化施設等における共通入館券の発行に関する条例の一部改正)
3 小松市文化施設等における共通入館券の発行に関する条例(平成23年小松市条例第40号)の一部を次のように改正する。
第6条中「小松市観光施設条例(昭和39年小松市条例第67号)第5条」を「「安宅の関」こまつ勧進帳の里条例(令和2年小松市条例第4号)第9条」に改める。
別表第1(第8条関係)
開館時間 | 午前9時から午後5時まで |
休館日 | (1) 水曜日(この日が国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日に当たるときは,その翌日) (2) 12月29日から翌年1月3日までの日 |
別表第2(第9条関係)
区分 | 使用料 | |
個人 | 団体 | |
大人 | 300円 | 250円 |
高校生以下 | 150円 | 100円 |
備考
1 「大人」とは,15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了した者のうち,「高校生」(高等学校,高等専門学校及び専修学校に在学する生徒並びにこれらに準じる者をいう。)以外の者をいう。
2 「高校生以下」とは,3歳以上の者で,「大人」以外の者をいう。
3 「団体」とは,代表者又は責任者を有する20人以上の集まりをいう。
別表第3(第10条,第11条関係)
区分 | 使用料(1時間当たり) | |
安宅テラス | 営利を目的とした催し物,営業の宣伝等の目的をもって使用する場合 | 2,000円 |
屋外デッキ | ||
備考
1 使用時間が1時間未満であるときは,これを1時間に切り上げる。
2 使用時間が1時間を超える場合において,使用時間に1時間未満の端数があるときは,その端数時間が30分以上であるときはこれを1時間に切り上げ,30分未満であるときはこれを切り捨てる。