○岩手の景観の保全と創造に関する条例施行規則
平成22年10月15日
規則第71号
岩手の景観の保全と創造に関する条例施行規則をここに公布する。
岩手の景観の保全と創造に関する条例施行規則
岩手の景観の保全と創造に関する条例施行規則(平成5年岩手県規則第74号)の全部を改正する。
(趣旨)
第1条 この規則は、岩手の景観の保全と創造に関する条例(平成5年岩手県条例第35号。以下「条例」という。)の実施に関し必要な事項を定めるものとする。
(景観計画の軽微な変更)
第2条 条例第4条第2項の規則で定める軽微な変更は、次に掲げる変更以外の変更とする。
(1) 景観法(平成16年法律第110号。以下「法」という。)第8条第2項第1号、第2号及び第4号に掲げる事項並びに同条第3項の方針の変更
(2) 前号に掲げるもののほか、知事が特に必要と認める変更
(一部改正〔平成24年規則7号〕)
(景観計画区域内における行為の届出書)
第3条 景観法施行規則(平成16年国土交通省令第100号。以下「省令」という。)第1条第1項及び条例第6条第2項の届出書は、別に定める様式による景観計画区域内における行為の届出書によらなければならない。
(1) 当該行為を行う土地の区域並びに当該区域内及び当該区域の周辺の状況を表示する図面で縮尺2,500分の1以上のもの
(2) 当該行為を行う土地の区域及び当該区域の周辺の状況を示す写真
(3) 設計又は施行方法を明らかにする図面で縮尺100分の1以上のもの
(4) 景観形成基準への適合に関する事項を記載した書類
(5) その他参考となるべき事項を記載した図書
(景観計画区域内における行為の変更届出書)
第4条 法第16条第2項の規定による届出は、別に定める様式による景観計画区域内における行為の変更届出書により行わなければならない。
(公表)
第5条 条例第8条第2項の規定に基づく公表は、次の事項について行うものとする。
(1) 法第16条第3項の規定に基づく勧告(以下「勧告」という。)に従わない者の氏名(法人その他の団体にあっては、その名称及び代表者の氏名)
(2) 勧告に従わない者の住所(法人その他の団体にあっては、その主たる事務所の所在地)
(3) 勧告の内容
(景観計画区域内における行為の通知書)
第6条 法第16条第5項の規定による通知は、別に定める様式による景観計画区域内における行為の通知書により行わなければならない。
(届出を要しない行為)
第7条 条例第9条第1項第1号の規則で定める工作物並びに同号及び同項第2号の規則で定める規模は、一般地域にあっては別表第1、重点地域にあっては別表第2に掲げるとおりとする。
2 条例第9条第1項第3号の規則で定める行為は、岩手県文化財保護条例(昭和51年岩手県条例第44号)第16条第1項若しくは第41条第1項の規定により許可を受けて行う行為又は同条例第34条第1項の規定により届け出て行う行為とする。
3 条例第9条第1項第4号の規則で定める行為は、次に掲げる行為とする。
(1) 岩手県文化財保護条例第16条第1項ただし書又は第41条第1項ただし書に規定する行為
(2) 条例第6条第1項第2号に掲げる行為で堆積の期間が90日を超えないもの
(行為の着手制限期間の短縮)
第8条 知事は、法第18条第2項の規定に基づき同条第1項本文の期間を短縮するときは、法第16条第1項又は第2項の規定による届出をした者に対し、その旨を通知しなければならない。
(景観重要建造物指定提案書)
第9条 省令第7条第1項(同条第2項において読み替えて準用する場合を含む。)の提案書は、別に定める様式による景観重要建造物指定提案書によらなければならない。
(景観重要建造物の標識の設置)
第10条 法第21条第2項の規定により設置する標識には、景観重要建造物である旨並びに当該景観重要建造物の名称、指定番号及び指定の年月日を記載するものとし、その所有者と協議の上、当該景観重要建造物の良好な景観を阻害しない場所にこれを設置しなければならない。
(景観重要建造物現状変更許可申請書)
第11条 省令第9条第1項の申請書は、別に定める様式による景観重要建造物現状変更許可申請書によらなければならない。
(景観重要建造物の管理の方法の基準)
第12条 条例第13条第4号の規則で定める基準は、木竹の成長、枯死等により景観重要建造物が滅失し、又はき損するおそれがあると認めるときに直ちに知事と協議の上、当該景観重要建造物の滅失及びき損を防ぐための措置を講ずることとする。
(景観重要樹木指定提案書)
第13条 省令第12条第1項(同条第2項において読み替えて準用する場合を含む。)の提案書は、別に定める様式による景観重要樹木指定提案書によらなければならない。
(景観重要樹木の標識の設置)
第14条 法第30条第2項の規定により設置する標識には、景観重要樹木である旨並びに当該景観重要樹木の名称、樹種、指定番号及び指定の年月日を記載するものとし、その所有者と協議の上、当該景観重要樹木の良好な景観を阻害しない場所にこれを設置しなければならない。
(景観重要樹木現状変更許可申請書)
第15条 省令第14条第1項の申請書は、別に定める様式による景観重要樹木現状変更許可申請書によらなければならない。
(景観重要樹木の管理の方法の基準)
第16条 条例第15条第3号の規則で定める基準は、次のとおりとする。
(1) 景観重要樹木の滅失及び枯死を防ぐため、その保育の状況を定期に点検すること。
(2) 景観重要樹木が滅失し、又は枯死するおそれがあると認めるときに直ちに知事と協議の上、当該景観重要樹木の滅失及び枯死を防ぐための措置を講ずること。
(景観重要建造物(景観重要樹木)所有者変更届出書)
第17条 法第43条の規定による届出は、別に定める様式による景観重要建造物(景観重要樹木)所有者変更届出書により行わなければならない。
(景観資産の登録の基準)
第18条 条例第18条第1項の規則で定める基準は、次のとおりとする。
(1) 建造物(これと一体の土地その他の物件を含む。以下同じ。)又は樹木にあっては、次のいずれにも該当するものであること。
ア 地域の自然、歴史、文化等からみて、建造物又は樹木の外観が景観上の特徴を有し、当該地域の良好な景観の形成に重要な役割を果たしていること。
イ 道路その他の公共の場所から公衆によって容易に望見されるものであること。
(2) 優れた景観を眺望できる地点(以下「景観眺望点」という。)にあっては、次のいずれにも該当するものであること。
ア 景観眺望点から眺望できる景観が、地域の自然、歴史、文化等からみて、景観上の特徴を有し、当該地域の良好な景観の形成に重要な役割を果たしていること。
イ 景観眺望点の安全性が確保されていること。
ウ 何人も景観眺望点に立ち入ることができるものであること。
(景観資産の登録の提案)
第19条 条例第18条第3項の規則で定める者は、次に掲げる者とする。
(1) 当該建造物、樹木又は景観眺望点の所有者
(2) まちづくりの推進を図る活動を行うことを目的とする特定非営利活動促進法(平成10年法律第7号)第2条第2項に規定する特定非営利活動法人又は一般社団法人若しくは一般財団法人
(3) 前2号に掲げるもののほか、まちづくりの推進を図る活動を行うことを目的とする法人その他の団体であって、知事が認めるもの
(1) 建造物についての提案
ア 提案に係る建造物の位置及び当該建造物の周辺の状況を示す図面
イ 道路その他の公共の場所から撮影した当該建造物の写真
ウ その他参考となるべき事項を記載した図書
(2) 樹木についての提案
ア 提案に係る樹木の敷地及び位置並びに当該樹木の周辺の状況を示す図面
イ 道路その他の公共の場所から撮影した当該樹木の写真
ウ その他参考となるべき事項を記載した図書
(3) 景観眺望点についての提案
ア 提案に係る景観眺望点の位置及び当該景観眺望点の周辺の状況を示す図面
イ 景観眺望点から撮影した対象となる景観の写真
ウ その他参考となるべき事項を記載した図書
3 条例第24条第2項第1号の対象となる土地の区域は、一団の土地でなければならない。
4 条例第24条第2項第2号の協定の有効期間は、5年以上でなければならない。
(書類の提出部数及び経由)
第21条 法、省令、条例及びこの規則の規定により知事に提出する書類の部数は、法第16条第1項又は第2項の規定により提出するものにあっては正副2部、その他のものにあっては1部とし、行為の場所又は建造物等の所在地を所管する広域振興局長を経由しなければならない。
附則
この規則は、平成23年4月1日から施行する。
附則(平成24年3月9日規則第7号)
この規則は、公布の日から施行する。
別表第1(第7条関係)
行為の種類 | 一般地域を構成する地区の種別 | 規模 | ||
法第16条第1項第1号に掲げる行為 | 建築物の新築又は移転 | すべての地区 | 高さ 13メートル | |
軒高 9メートル | ||||
延べ床面積 1,000平方メートル | ||||
建築物の増築又は改築 | すべての地区 | 次に掲げる建築物の区分に応じ、それぞれ次に定める規模 (1) 増築又は改築の前の建築物の規模が建築物の新築又は移転の項に掲げる規模を超える建築物 ア 当該増築又は改築に係る床面積の合計が200平方メートル イ 当該増築又は改築に係る床面積の合計が当該増築又は改築の前の延べ床面積の2割 (2) (1)に掲げる建築物以外の建築物 当該増築又は改築の後の建築物の規模が建築物の新築又は移転の項に掲げる規模を超えない規模 | ||
建築物の外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更(以下「修繕等」という。) | すべての地区 | 次に掲げる建築物の区分に応じ、それぞれ次に定める規模 (1) 建築物の新築又は移転の項に掲げる規模を超える建築物 ア 当該修繕等に係る屋根の面積が当該修繕等の前の屋根の面積の2割 イ 当該修繕等に係る外壁の面積が当該修繕等の前の外壁の面積の2割 (2) (1)に掲げる建築物以外の建築物 すべての規模 | ||
法第16条第1項第2号に掲げる行為 | 工作物の新設又は移転 | 1 煙突、排気塔その他これらに類するもの、鉄筋コンクリート造の柱、鉄柱その他これらに類するもの、高架水槽、物見塔その他これらに類するもの、観覧車、飛行塔、メリーゴーラウンド、ウォーターシュート、コースターその他これらに類する遊戯施設、コンクリートプラント、アスファルトプラントその他これらに類する製造施設、自動車車庫の用途に供する施設、石油、ガス、飼料等の貯蔵施設、汚物処理施設、ごみ処理施設その他これらに類する施設及び彫像、記念碑その他これらに類するもの | すべての地区 | 高さ 13メートル(工作物が建築物と一体となって設置される場合において、地盤面から当該工作物の上端までの高さが13メートルを超えるときは、5メートル) |
築造面積 1,000平方メートル | ||||
2 擁壁、さく、塀その他これらに類するもの | すべての地区 | 高さ 5メートル | ||
3 電気供給のための電線路、有線電気通信のための線路その他これらに類するもの(その支持物を含む。) | すべての地区 | 高さ 20メートル(工作物が建築物と一体となって設置される場合において、地盤面から当該工作物の上端までの高さが20メートルを超えるときは、10メートル) | ||
4 空中線系(その支持物を含む。) | すべての地区 | 高さ(工作物が建築物と一体となって設置される場合は、地盤面から当該工作物の上端までの高さ) 15メートル | ||
5 自動販売機 | 自然景観地区 | 高さ 1メートル | ||
市街地景観地区及び農山漁村景観地区 | すべての規模 | |||
6 1の目から5の目までに掲げる工作物以外の工作物 | すべての地区 | すべての規模 | ||
工作物の増築又は改築 | すべての地区 | 次に掲げる工作物の区分に応じ、それぞれ次に定める規模 (1) 増築又は改築の後の工作物の規模が工作物の新設又は移転の項に掲げる規模を超える工作物 ア 当該増築又は改築に係る築造面積が200平方メートル イ 当該増築又は改築に係る築造面積が当該増築又は改築の前の築造面積の2割 (2) (1)に掲げる工作物以外の工作物 すべての規模 | ||
工作物の修繕等 | すべての地区 | 次に掲げる工作物の区分に応じ、それぞれ次に定める規模 (1) 工作物の新設又は移転の項に掲げる規模を超える工作物 修繕等に係る面積が当該修繕等による変更前の面積の2割 (2) (1)に掲げる工作物以外の工作物 すべての規模 | ||
法第16条第1項第3号に掲げる行為並びに条例第6条第1項第1号及び第3号に掲げる行為 | すべての地区 | 当該行為により生じるのり面又は擁壁が高さ5メートル又は長さ10メートル | ||
面積 3,000平方メートル | ||||
条例第6条第1項第2号に掲げる行為 | すべての地区 | 高さ 5メートル | ||
面積 1,000平方メートル |
別表第2(第7条関係)
行為の種類 | 重点地域を構成する地区の種別 | 規模 | ||
法第16条第1項第1号に掲げる行為 | 建築物の新築、増築、改築又は移転 | すべての地区 | 高さ 13メートル | |
延べ床面積 10平方メートル | ||||
建築物の修繕等 | すべての地区 | 次に掲げる建築物の区分に応じ、それぞれ次に定める規模 (1) 建築物の新築、増築、改築又は移転の項に掲げる規模を超える建築物 当該修繕等に係る面積が10平方メートル (2) (1)に掲げる建築物以外の建築物 すべての規模 | ||
法第16条第1項第2号に掲げる行為 | 工作物の新設、増築、改築又は移転 | 1 煙突、排気塔その他これらに類するもの、鉄筋コンクリート造の柱、鉄柱その他これらに類するもの及び高架水槽、物見塔その他これらに類するもの | すべての地区 | 高さ 5メートル |
2 観覧車、飛行塔、メリーゴーラウンド、ウォーターシュート、コースターその他これらに類する遊戯施設、コンクリートプラント、アスファルトプラントその他これらに類する製造施設、自動車車庫の用途に供する施設、石油、ガス、飼料等の貯蔵施設、汚物処理施設、ごみ処理施設その他これらに類する施設及び彫像、記念碑その他これらに類するもの | すべての地区 | 高さ 5メートル | ||
築造面積 10平方メートル | ||||
3 擁壁、さく、塀その他これらに類するもの | すべての地区 | 高さ 1.5メートル | ||
4 電気供給のための電線路、有線電気通信のための線路その他これらに類するもの(その支持物を含む。) | すべての地区 | 高さ 10メートル | ||
5 空中線系(その支持物を含む。) | すべての地区 | 高さ 10メートル | ||
6 自動販売機 | 山岳景観保全地区及び山麓景観形成地区 | 高さ 1メートル | ||
田園景観形成地区及び沿道景観形成地区 | すべての規模 | |||
7 1の目から6の目までに掲げる工作物以外の工作物 | すべての地区 | すべての規模 | ||
工作物の修繕等 | すべての地区 | 次に掲げる工作物の区分に応じ、それぞれ次に定める規模 (1) 工作物の新設、増築、改築又は移転の項に掲げる規模を超える工作物 修繕等に係る面積が10平方メートル (2) (1)に掲げる工作物以外の工作物 すべての規模 | ||
法第16条第1項第3号に掲げる行為並びに条例第6条第1項第1号及び第3号に掲げる行為 | すべての地区 | 当該行為により生じるのり面又は擁壁の高さ 1.5メートル | ||
面積 300平方メートル | ||||
条例第6条第1項第2号に掲げる行為 | すべての地区 | 高さ 1.5メートル | ||
面積 300平方メートル | ||||
条例第6条第1項第4号に掲げる行為 | すべての地区 | 木竹の高さ 10メートル | ||
面積 300平方メートル |
別表第3(第20条関係)
煙突、排気塔その他これらに類するもの、鉄筋コンクリート造の柱、鉄柱その他これらに類するもの、広告塔、広告板その他これらに類するもの、高架水槽、物見塔その他これらに類するもの、擁壁、さく、塀その他これらに類するもの、観覧車、飛行塔、メリーゴーラウンド、ウォーターシュート、コースターその他これらに類する遊戯施設、コンクリートプラント、アスファルトプラントその他これらに類する製造施設、自動車車庫の用途に供する施設、石油、ガス、飼料等の貯蔵施設、汚物処理施設、ごみ処理施設その他これらに類する施設、彫像、記念碑その他これらに類するもの、電気供給のための電線路、有線電気通信のための線路その他これらに類するもの(その支持物を含む。)及び空中線系(その支持物を含む。) |