○岡山県循環型社会形成推進条例
平成十三年十二月二十一日
岡山県条例第七十七号
岡山県循環型社会形成推進条例をここに公布する。
岡山県循環型社会形成推進条例
目次
第一章 総則(第一条―第七条)
第二章 循環型社会の形成に関する基本的施策(第八条―第十八条)
第三章 資源の有効な利用の促進(第十九条―第三十四条)
第四章 循環資源処理センター(第三十五条―第四十条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この条例は、岡山県環境基本条例(平成八年岡山県条例第三十号)の基本理念にのっとり、循環型社会を形成するための地域の自発的かつ積極的な取組の重要性にかんがみ、循環型社会の形成について、基本原則を定め、並びに県、事業者及び県民の責務を明らかにするとともに、循環型社会の形成に関し、県の行う基本的な施策その他必要な事項を定めることにより、循環型社会の形成に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の県民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この条例において「循環型社会」とは、製品等が廃棄物等となることが抑制され、並びに製品等が循環資源となった場合においてはこれについて適正に循環的な利用が行われることが促進され、及び循環的な利用が行われない循環資源については適正な処分(廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第二条第一項に規定する廃棄物をいう。次項第一号において同じ。)としての処分をいう。以下同じ。)が確保され、もって天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される社会をいう。
2 この条例において「廃棄物等」とは、次に掲げる物をいう。
一 廃棄物
二 一度使用され、若しくは使用されずに収集され、若しくは廃棄された物品(現に使用されているものを除く。)又は製品の製造、加工、修理若しくは販売、エネルギーの供給、土木建築に関する工事、農畜産物の生産その他の人の活動に伴い副次的に得られた物品(前号に掲げる物並びに放射性物質及びこれによって汚染された物を除く。)
3 この条例において「循環資源」とは、廃棄物等のうち有用なものをいう。
4 この条例において「循環的な利用」とは、再使用、再生利用及び熱回収をいう。
5 この条例において「再使用」とは、次に掲げる行為をいう。
一 循環資源を製品としてそのまま使用すること(修理を行ってこれを使用することを含む。)。
二 循環資源の全部又は一部を部品その他製品の一部として使用すること。
6 この条例において「再生利用」とは、循環資源の全部又は一部を原材料として利用することをいう。
7 この条例において「熱回収」とは、循環資源の全部又は一部であって、燃焼の用に供することができるもの又はその可能性のあるものを熱を得ることに利用することをいう。
8 この条例において「環境への負荷」とは、岡山県環境基本条例第二条第一項に規定する環境への負荷をいう。
9 この条例において「再生品」とは、循環資源の全部又は一部を使用し、又は利用して製造された製品をいう。
(基本原則)
第三条 循環型社会の形成は、環境への負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら持続的に発展することができる社会の実現が推進されることを旨として、循環型社会の形成のために必要な措置が、社会のあらゆる構成員の適切な役割分担と適正かつ公平な費用の負担の下に講じられることにより、行われなければならない。
2 原材料、製品等については、その循環的な利用又は処分に伴う環境への負荷ができる限り低減される必要があることにかんがみ、原材料にあっては効率的に利用されること、製品にあってはなるべく長期間使用されること等により、廃棄物等となることができるだけ抑制されなければならない。
3 循環資源の循環的な利用及び処分は、技術的及び経済的に可能な範囲内で、かつ、次に定めるところにより、環境の保全上の支障が生じないよう適正に行われなければならない。
一 循環資源の全部又は一部のうち、再使用をすることができるものについては、再使用がされなければならない。
二 循環資源の全部又は一部のうち、前号の規定による再使用がされないものであって再生利用をすることができるものについては、再生利用がされなければならない。
四 循環資源の全部又は一部のうち、前三号の規定による循環的な利用が行われないものについては、処分されなければならない。
5 前項に規定する環境への負荷の低減に関する有効性を評価するに当たっては、天然資源の消費、エネルギーの消費、有害な物質の影響等のさまざまな環境への影響が総合的に評価されるよう努めなければならない。
(県の責務)
第四条 県は、前条に定める循環型社会の形成についての基本原則(以下「基本原則」という。)にのっとり、国との適切な役割分担を踏まえ、主として各市町村の区域を越えて広域にわたり行うことが適当と認められる施策を策定し、及び実施する責務を有する。
(事業者の責務)
第五条 事業者は、基本原則にのっとり、その事業活動を行うに際しては、原材料等が廃棄物等となることを抑制するために必要な措置を講ずるとともに、原材料等が循環資源となった場合には、これについて自ら適正に循環的な利用を行い、若しくはこれについて適正に循環的な利用が行われるために必要な措置を講じ、又は循環的な利用が行われない循環資源について自らの責任において適正に処分する責務を有する。
2 製品、容器等の製造、販売等を行う事業者は、基本原則にのっとり、その事業活動を行うに際しては、当該製品、容器等が廃棄物等となることを抑制するために必要な措置を講ずるとともに、当該製品、容器等が循環資源となったものについて適正に循環的な利用が行われることを促進し、及びその適正な処分が困難とならないようにするために必要な措置を講ずる責務を有する。
3 前二項に定めるもののほか、事業者は、基本原則にのっとり、その事業活動を行うに際しては、再生品を使用すること等により循環型社会の形成に自ら努めるとともに、県及び市町村が実施する循環型社会の形成に関する施策に協力する責務を有する。
(県民の責務)
第六条 県民は、基本原則にのっとり、製品の長期使用、再生品の使用、循環資源が分別して回収されることへの協力等により循環型社会の形成に自ら努めるとともに、県及び市町村が実施する循環型社会の形成に関する施策に協力する責務を有する。
(財政上の措置等)
第七条 県は、循環型社会の形成に関する施策を実施するため、国及び市町村との適切な役割分担を踏まえ、財政上の措置その他の必要な措置を講ずるものとする。
第二章 循環型社会の形成に関する基本的施策
(施策の策定等に当たっての配慮)
第八条 県は、循環型社会の形成に関する施策を策定し、及び実施するに当たっては、自然界における物質の適正な循環の確保に関する施策その他の環境の保全に関する施策相互の有機的な連携が図られるよう、必要な配慮をしなければならない。
2 県は、循環型社会の形成に関する施策を策定するに当たっては、県民の意見を施策に反映することができるよう、必要な措置を講じなければならない。
3 県は、循環型社会の形成に関する施策を策定し、及び実施するに当たっては、必要に応じ、国及び他の地方公共団体の施策相互の有機的な連携が図られるよう、必要な配慮をしなければならない。
(率先行動)
第九条 県は、あらゆる施策の実施に際し、自ら率先して循環型社会の形成のために必要な措置を講じなければならない。
(循環型社会の形成のための必要な知識の普及等の措置)
第十条 県は、事業者及び県民が循環型社会の形成に努めることを促進するため、必要な知識の普及その他の必要な措置を講ずるものとする。
(再生品の使用の促進)
第十一条 県は、再生品に対する需要の増進に資するため、自ら率先して再生品を使用するとともに、市町村、事業者及び県民による再生品の使用が促進されるよう、必要な措置を講ずるものとする。
(環境の保全上の支障の防止の措置)
第十二条 県は、原材料等が廃棄物等となることの抑制並びに循環資源の循環的な利用及び処分を行う際の環境の保全上の支障を防止するため、公害(岡山県環境基本条例第二条第二項に規定する公害をいう。)の原因となる物質の排出の規制その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
(経済的措置)
第十三条 県は、事業者及び県民が循環型社会の形成に努めることを促進するため、必要かつ適切な経済的な助成を行い、及び適正かつ公平な経済的な負担を課す措置を講ずるよう努めるものとする。
(施設の整備の促進)
第十四条 県は、循環型社会の形成に資する公共的施設の整備を促進するために必要な措置を講ずるものとする。
(市町村間の施策の調整の措置等)
第十五条 県は、市町村による循環型社会の形成に関する施策の適切な策定及び実施が円滑に行われるよう、市町村間の施策相互の調整、技術的な援助その他の必要な措置を講ずるものとする。
(県民等の自発的な活動を促進するための措置)
第十六条 県は、事業者、県民又はこれらの者の組織する民間の団体が自発的に行う廃棄物等の発生の抑制のための活動、循環資源の回収活動、循環資源の譲渡又は交換のための催しの実施その他の循環型社会の形成に関する活動が促進されるよう、情報の提供その他の必要な措置を講ずるものとする。
(調査の実施)
第十七条 県は、廃棄物等の発生、循環資源の循環的な利用及び処分の状況等に関する調査その他の循環型社会の形成に関する施策の策定及び適正な実施に必要な調査を実施するものとする。
(技術開発の支援等)
第十八条 県は、循環型社会の形成を促進する技術の開発に自ら努めるとともに、大学等の研究機関と連携し、事業者等の行う技術開発への支援等の措置を講ずるよう努めるものとする。
第三章 資源の有効な利用の促進
(環境物品等の調達の方針)
第十九条 知事は、県における環境物品等(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(平成十二年法律第百号)第二条第一項に規定する環境物品等をいう。以下この条において同じ。)の調達を総合的かつ計画的に推進するため、環境物品等の調達の推進に関する方針(以下この条において「方針」という。)を毎年度定めなければならない。
2 方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 県が重点的に調達を推進すべき環境物品等(次号において「調達物品等」という。)の種類
二 調達物品等の調達の目標
三 その他環境物品等の調達の推進に関する重要事項
3 県は、方針に基づき、当該年度における環境物品等の調達を行うものとする。
(指定循環資源の排出抑制等に関する指針)
第二十一条 知事は、規則で定めるところにより、資源の有効な利用に関する技術水準その他の事情を勘案して指定循環資源の排出抑制等に関する指針(次項において「指針」という。)を定め、これを公表するものとする。
2 知事は、前項の事情の変動のため必要があるときは、指針を改定し、これを公表するものとする。
(報告の徴収)
第二十二条 知事は、前二条の規定の施行に必要な限度において、指定循環資源を排出する事業者に対し、その業務の状況に関し報告を求めることができる。
(再生品の使用促進に関する指針)
第二十三条 知事は、再生品の使用を促進するため、事業者及び県民が再生品を使用する際の指針(以下この条及び第二十五条において「指針」という。)として、再生品に関し、次に掲げる事項を定め、これを公表するものとする。
一 特に使用を促進すべき再生品の品目
二 前号に規定する再生品において循環資源が使用され、又は利用されている割合
三 その他規則で定める事項
2 事業者及び県民は、指針に沿って再生品の積極的な使用に努めるものとする。
3 知事は、指針を定めるに当たっては、再生品の品質及び価格並びに再生品の製造、流通、使用及び処分の際の環境への影響について配慮するものとし、これらの事情の変動のため必要があるときは、指針を改定し、これを公表するものとする。
(特定の事業者の再生品の使用状況の公表)
第二十四条 規則で定める規模以上の事業者は、再生品の使用状況を規則で定めるところにより公表しなければならない。
(指導及び助言)
第二十五条 知事は、前条の規定により公表された再生品の使用状況が指針に照らして著しく不十分であると認められる事業者に対し、必要な指導及び助言をすることができる。
(循環型社会の形成に資する製品の認定)
第二十七条 知事は、規則で定めるところにより、循環型社会の形成に資すると認められる製品を岡山県エコ製品(以下この条において「エコ製品」という。)として認定することができる。
2 県は、その事務を執行し、又は事業を実施するに当たり、必要とする品質が他の製品と同等と認められるエコ製品があるときは、当該エコ製品を優先的に使用するよう努めるものとする。
3 県は、エコ製品の使用が促進されるよう、事業者及び県民に対しその周知に努めるものとする。
(循環型社会の形成を推進する事業所の認定)
第二十八条 知事は、規則で定めるところにより、循環型社会の形成を推進していると認められる事業所を岡山県資源循環推進事業所(以下この条において「認定事業所」という。)として認定することができる。
2 県は、認定事業所の行う循環型社会の形成のための取組を事業者及び県民に対し周知するよう努めるものとする。
3 県は、認定事業所の行う循環型社会の形成のための取組に対し、その取組を維持し、又は促進するために必要な情報の提供その他の支援に努めるものとする。
(循環型社会の形成を推進する事業の承認)
第二十九条 知事は、規則で定めるところにより、循環型社会の形成を推進すると認められる先進的な事業を、当該事業を実施しようとする者からの申請により、岡山県資源循環推進事業として承認することができる。
2 県は、前項の規定により承認した事業が円滑に実施されるよう、当該事業を実施する者に対し、情報の提供、技術的な援助その他の必要な支援に努めるものとする。
(岡山県循環資源総合情報支援センター)
第三十条 知事は、一般社団法人又は一般財団法人であって、次条に規定する業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、本県に一を限って、岡山県循環資源総合情報支援センター(以下「情報支援センター」という。)として指定することができる。
2 知事は、前項の規定による指定をしたときは、当該情報支援センターの名称、住所及び事務所の所在地を公示しなければならない。
(平二〇条例三三・一部改正)
(情報支援センターの業務)
第三十一条 情報支援センターは、次に掲げる業務を行うものとする。
一 企業間における循環資源に関する情報の交換を促進すること。
二 事業者及び県民への廃棄物等の発生の抑制並びに適正な循環資源の循環的な利用及び処分に資する情報の提供を行うこと。
三 循環型社会の形成に関する事業者及び県民の意識の向上を図るために必要な情報の提供を行うこと。
四 前三号に掲げる業務に附帯する業務
(事業計画等)
第三十二条 情報支援センターは、毎事業年度、知事が別に定めるところにより、前条各号に掲げる業務に関し、事業計画書及び収支予算書を作成し、知事に提出しなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 情報支援センターは、毎事業年度終了後、知事が別に定めるところにより、前条各号に掲げる業務に関し、事業実績報告書及び収支決算書を作成し、知事に提出しなければならない。
(秘密保持義務)
第三十三条 情報支援センターの役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、第三十一条各号に掲げる業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
一 第三十一条各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。
二 第三十一条各号に掲げる業務に関し不正の行為があったとき。
第四章 循環資源処理センター
(指定)
第三十五条 知事は、適正かつ広域的な循環資源の循環的な利用及び処分の確保に資することを目的として設立された地方公共団体の出資又は拠出に係る法人その他の規則で定める法人であって、次条に規定する業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、循環資源処理センター(以下「処理センター」という。)として指定することができる。
(業務)
第三十六条 処理センターは、次に掲げる業務の全部又は一部を行うものとする。
一 複数の市町村の委託を受けて、循環資源の循環的な利用及び処分並びに当該循環的な利用及び処分を行うための施設の建設及び改良、維持その他の管理を行うこと。
二 県内における事業活動に伴い発生した循環資源の循環的な利用及び処分並びに当該循環的な利用及び処分を行うための施設の建設及び改良、維持その他の管理を行うこと。
三 適正な循環資源の循環的な利用及び処分の確保に資する普及啓発等を行うこと。
四 前三号に掲げる業務に附帯する業務
(支援)
第三十七条 県は、処理センターが行う前条各号に掲げる業務に対し、必要な支援に努めるものとする。
(報告の徴収)
第三十八条 知事は、第三十六条各号に掲げる業務の適正な運営を確保するために必要な限度において、処理センターに対し、その業務の実施状況に関し報告を求めることができる。
一 第三十六条各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。
二 第三十五条の規定による指定に関し不正の行為があったとき。
附則
(平成一四年規則第三六号で平成一四年一〇月一日から施行)
附則(平成二〇年条例第三三号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成二十年十二月一日から施行する。